昨日の松本淳一郎氏の発言について
昨日の予算委員会における参考人聴取において、松本淳一郎氏が「現役ではない幹部から還付を再開したらどうか」との発言があった、また朝日新聞において「下村から還流再開の要請があった」との報道がなされたことを受け、本件に関する事実関係を時系列に沿って説明いたします。
① 2022年4月
o 安倍元総理の意向により、今後現金による還付を行わない方針が確認されました。
o その方針は、私が担当していた派閥所属の各議員(約20名)に伝達しました。
② 2022年5月17日
o 清和政策研究会(以下、「清和研」)のパーティーが開催されました。
③ 2022年6月頃
o パーティー終了後、一人の議員から「ノルマ以上に販売した分について還付を受けられないか」との意見が寄せられました。
o これを受け、6月下旬に松本氏に対し「一人の議員から還付を求める声がある」旨を伝達しました。
o しかし、当時、安倍元総理がご存命で、清和研の会長職を務めておられましたので、当然私は還付再開をする立場ではありませんでしたし、指示していません。
o この伝達は、松本氏が事務局長として意見を集約する任を担っていたため、事務的な報告の一環として行ったものです。
④ 2022年7月下旬
o 松本氏は「7月下旬に私から還付再開の要請があった」と発言しているとの報道がありましたが、還付再開の指示をしたことはありません。
o 仮に私が要請していたのであれば、8月5日の会合では還付を前提とした議論が行われるはずです。
o しかし、世耕議員、西村議員は、8月5日の会合では「還付を行わないことを前提」とした議論が行われたと認識しておられます。私も同じ認識です。
o したがって、松本氏の認識には事実誤認があると考えます。
⑤ 2022年8月5日の会合
o この会合は、「還付を行わないことを前提」とした議論が行われました。
o 代替案として「派閥が各議員のパーティー券を購入する」方法が提案されました。
o 仮に松本氏の発言どおり、8月5日の会合で還付再開が決定されたのであれば、参議院政倫審における世耕議員から各議員のパーティー開催予定が確認されたとの発言や、世耕議員が松本氏に各議員のパーティー開催予定日をメッセージで送ったとのやり取りに矛盾が生じることになります。
o つまり、8月5日について、「協議の場で還付再開の方針を決めた」という松本氏の認識とは異なります。
⑥ 2022年8月以降
o 8月5日以降、事実上派閥の運営から退いており、この件には全く関わっておらず還付再開がどのような経緯で行われたかは承知しておりません。
o これは既に報道されているとおりです。
以上の経緯を踏まえ、以下の点を改めて申し上げます。
- 2022年6月下旬に派閥内の一人の議員からの要望を事務的に伝達した事実はありますが、還付再開を指示・決定する立場にはありませんでした。
- 松本氏が「7月下旬に要請があった」と述べた報道についても、8月5日の会合における議論を踏まえると、事実とは異なります。
- 従って、今回の松本氏の発言には事実誤認が含まれていると考えています。
本件に関する事実関係を正確にご理解いただくため、以上の点を改めて申し上げます。
これらの点については、東京地検特捜部の事情聴取においても説明しており、すでに司法の判断も下されています。
いずれにしても、一連の問題により多くの国民の皆様に疑念を抱かせ、政治不信を招いていることを深くお詫び申し上げます。
2025年2月28日
下村博文




